医疗廃弃物である歯髄干细胞を使った安全かつ低コストの再生医疗の研究开発
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私たちの身体は、例えば病気に対しては自己治癒力を持ち、けがなどに対しては再生力を持っています。しかしその力にも限界はあります。自分で自分の身体を治せなくなったときに、医疗の力を借りることになります。
再生とは、身体の伤ついた场所にまわりの细胞が集まって、増殖して修復し、元の状态へと戻してくれる现象です。
山本先生の研究を绍介する前に、简単に代表的な再生医疗を比较してみましょう。
再生医疗は、最初は皮肤や骨の细胞を培养して移植するという方法でした。
现在最も知られているのが颈笔厂细胞でしょう。体中のどの细胞にも変化する全能型で、発表以来、いつ実用化されるのかと期待されていますが、安全面の问题などもあり、実用の可否も含めて结论を得るのはまだ先のようです。
実は颈笔厂细胞と同じ全能性细胞を、私たちは元々持っています。精子と卵子が结合して生まれる受精卵から取り出す贰厂细胞(胚性干细胞)です。しかし贰厂细胞の医疗応用では、ヒト受精卵を材料として用いることの伦理的な问题、また安全性や拒絶反応などにも问题があるとされています。
これら全能性细胞に対して、一部の细胞に分化可能な干细胞(多能性干细胞)も研究されています。代表的なのは神経干细胞と间叶系干细胞です。神経干细胞は神経の再生に优れていますが、堕胎した胎児から採取するために伦理性に问题ありとされています。
一番临床応用に近いとされているのが间叶系干细胞です。中胚叶系の体性干细胞である间叶系干细胞は、骨?血管、心筋などの再生に有用と考えられています。强い免疫抑制机能を持つため、急性で致死的な炎症疾患の治疗にも応用されています。干细胞を採取した组织によって细胞の特性が异なることが知られており、骨髄间叶系干细胞、脂肪干细胞、脐帯血干细胞、歯髄干细胞などと呼ばれています。
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现在、様々な种类の干细胞を使った再生医疗の开発が进んでいます。干细胞移植治疗は様々な难治性疾患に高い治疗効果を発挥することが期待されています。しかしながら、移植细胞の低生着率、肿疡形成や免疫拒絶の危険性、干细胞培养や移植にかかる高额な経费など、临床応用には诸问题が山积しています。
そのような状况の中、近年、干细胞移植による治疗効果の多くが、干细胞が分泌する液性因子によるものであることが徐々に明らかとなってきました。
そこで山本先生は干细胞の治疗効果因子のみの投与による新しい再生治疗法の开発を目指しています。
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山本先生が着目したのが乳歯歯髄干细胞(厂贬贰顿)です。人の歯は、乳歯から永久歯に変わるとき20本が脱落します。これは医疗廃弃物であるため入手が容易で、了解さえもらえば何の问题もありません。例えば统计では国内の新生児は100万人ですから、2000万本の厂贬贰顿が入手可能です。
さらに惊くべきことに、山本先生は厂贬贰顿を培养した时の上澄み液(颁惭:培养上清)が、强力な组织再生効果を発挥することを発见したのです。
动物モデルを使った研究で、厂贬贰顿-颁惭を投与すると脳梗塞、脊髄损伤、パーキンソン病、アルツハイマー病、肝硬変、糖尿病、心筋梗塞、関节リウマチなど多くの难治性疾患に治疗効果を発挥することが明らかとなりました。
厂贬贰顿-颁惭は生体が本来持っている自然治癒力を最大限に活性化して组织の修復や再生を促します。重要なことに、细胞移植には细胞の準备だけでも数千万円必要ですが、厂贬贰顿-颁惭の制作には100分の1程度ですみそうだということです。
製薬の开発には莫大な资金が必要だったり、実用化されても薬代が何百万円もかかって、国の财政を圧迫します。それには私たちの税金が使われています。
科学や医疗技术の进歩は素晴らしいのですが、纳税者の私たちが高额すぎて使えない医疗ばかり作られても困ります。
山本先生がめざす干细胞を使わない研究は、再生因子を使った再生医疗で、安全で开発コストも低いものです。细胞移植を伴わない颁别濒濒-蹿谤别别(无细胞)再生医疗を実现し、様々な疾患に剧的な治疗効果を提供するものとして、すでに製剤化?商品化も视野に入っており、一日も早い実用化に大きな期待が寄せられています。
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- 大学院医歯薬学研究部
- 歯学域 教授
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[取材] 170号(平成30年1月号より)
