野地学長と田村耕一 徳島経済同友会代表幹事 が対談を行いました

トップ记事野地学長と田村耕一 徳島経済同友会代表幹事 が対談を行いました
taidan_11.jpg

大学の财政难を解决するには?

野地: 本日は、お忙しいところ対談の時間を設けていただき、ありがとうございます。徳岛大学は、第3期の大学改革案を現在策定しており、本日はその内容についてお話して、ご意見等をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
早速ですが、国立大学法人は国からの运営费交付金により运営していますが、それがどんどん减っています。毎年约1%ずつです。

田村: 前に学长からお闻きした时は、病院の収入を除いて200亿円の収入で、そのうち7割ぐらいが运営费交付金。それが1%ずつ减っているわけですね。

野地: 10年経つと1割减っていて、これまでは40亿円ぐらい减っています。理由は、少子化や国の财政が悪いとか理解できるのですが、教育は国の将来にとって大事ですから、减らさずにむしろ増やす必要があると思います。

田村: この夏、経済同友会の西日本の代表干事会では、大学がテーマとなりました。やはり知の拠点として、特に国立大学は将来の日本を考えると极めて重要ですので、运営费交付金が减ってきている状况に强く反対する声明を西日本の代表干事名で出させていただきました。

野地:物件费もぎりぎりまで削って、终に人件费を削らざるを得ないという状况で、いろんな大学で人事冻结をしています。つまり、定年退职者の后任を补充しないという人件费の削减方法です。それでは人が减る一方なので、补充できないとなるとやはり大学运営は大変になりますが???。

田村: いかにして运営费交付金以外の资金を获得するかというところですね。

野地: 削る方はネガティブなので、どうやって资金を获得するかというところですが、公司ではないので利益を上げることはできません。授业料の値上げはそう简単にはできませんので、寄附をお愿いするしかありません。どうやって寄附金を増やすかということで考えたのが、クラウドファンディングです。

田村:野地学长は、新しいことにチャレンジされていると我々も感じていまして、その一つがクラウドファンディングです。现在の3件のクラウドファンディングのうち、一番惊いたのは「星が形成されるメカニズムの解明」の研究で、ハワイへ行く旅费が500万円近く集まっていたことです。普通に考えたらそんなにお金は集まらないと思うような案件でも、伝え方というか、ストーリーの作り方によっては、それだけお金が集まるというのは非常に惊きました。

野地:私も惊きました。结局、マスコミの力をお借りしたのがポイントでした。

田村:そういう违う人の力をうまく引き込んで情报発信につなげるという、そこの努力をされたということですね。

野地:情报発信がうまくできたことで目标金额以上の募集に成功しました。そういうことでクラウドファンディングの実施に勇気を得ました。

田村:大学のホームページを拝见したら、新しいクラウドファンディングを一件募集していました。

野地:新しい案件は、酵素が欠损している病気の治疗薬を开発している研究者が募集しています。

田村:学長は今年の入学式の式辞で、人類の課題を地域で解決することを目指すと話しておられました。そういう誰もが解決しなければならないようなことを率先して徳岛大学が研究テーマにして、それを日本だけではなく、ストーリーをつけて世界に発信して寄附を募るというのは新しい取組だと思います。そこは本当に良いところに目をつけられた、取っ掛かりを見つけられたと非常に感銘しました。

野地:ありがとうございます。

田村:人类の课题って多いです。

野地:しかも、大きな课题。

田村:誰もが何とかしなければならないというような大きな課題といえば、エネルギーもあるし、地球温暖化、食糧難、少子高齢化などたくさんあります。それに関連した研究をされている方は、徳岛大学にたくさんおられると思います。

野地:研究者は学问への探求心で研究を行っていますが、その研究を支援してもらおうとして、皆さんにアピールすることはしてきませんでした。しかし、これからはそれをしないと研究费を得られない状况です。研究を支援いただくためのアピールを学内组织で行うことは难しいので、一般社団法人で行うことにしました。

大学支援机构を设置して、大学の基盘を効率化

taidan_2.jpg

田村: 一般社団法人ですか。

野地:一般社団法人大学支援機構という大きい名前です。なぜかというと、86ある国立大学の基盤的なシステム、たとえば学生の成績管理、共同機器の利用、給与計算、遺伝子組み換えの等の申請、入試、e-learning、就职支援とか、共用できるシステムを各大学が独自に、例えば1億円なりを出してシステムを作って、それぞれを単独で運営しています。

田村:それは非効率ですね。野地学长が推进されるということですか。

野地:はい。いろんな方に話をすると、皆さん「良い構想ですね」と仰ってもらえます。今までに誰かがトライしているのでしょうが、実現していません。最初は徳岛大学だけで実施してみて、それから様々な大学に広げようという構想です。そうなると日本の大学全体が楽になるという発想です。

田村:それはすばらしいです。日本全体の大学を考える構想が徳岛大学から出ているということは、県民にとっては誇りでもあります。

野地:场合によっては、このシステムをアジアにまで広げるとか。

田村:是非実现できれば良いと思います。

野地:だんだん话が大きくなってきましたが、そうなるといろんな意味で世界が変わっていくと思います。

日本は锁国状态?

野地:最近、日本は遅れていると思っています。ある先生は、锁国状态だと。

田村:それは思いました。経済同友会の四国大会で、东京の経済同友会の小林代表干事が记念讲演をされたのですが、これからの経営者は今までのように骋顿笔で代表されるようにマーケットとしての価値を追求するだけではダメで、二つの视点が必要とお话されました。一つは环境问题とか社会的课题にどう答えていくかという视点と、もう一つは急速に进んでいるイノベーションを公司はどう取り込んでいくかという新しい二つの视点です。急速なイノベーションで具体的に取り上げられたのが、础滨の人工知能、ビッグデータ、滨辞罢、ロボット、3顿プリンタ、シェアリングエコノミーの动きです。

野地:どれも遅れています。大学にもシェアリングエコノミーがあって、例えば、今まで何亿円もする测定装置を个人の研究者が使っていて、これをシェアしてみんなが使えるようにすれば稼働率が上がるし、みんなが楽になります。専门家がいれば良いデータが取れるし、そういうことを全大学で行えば、本当にみんな楽になります。

田村:公益财団法人徳岛経済研究所が主催して、徳岛で中小公司がこれから滨辞罢を一层活用するようなムーブメントを起こしていきたいと研究フォーラムを开催しました。この秋には研究会を立ち上げる予定です。研究だけには终わらず、具体的な成果を出していければと考えています。

大学から新しい产业を兴したい

taidan_3.jpg

田村:大学経営もこれまでと违って大きく変わってきますね。

野地:资金を获得する経営をしなくてはならない时代になってきました。

田村:徳岛大学は、特許料収入が数年前に比べて大幅に増え、とても頑張っているなと感じています。それから、本当に役に立つ研究をしている研究者もたくさんおられるので、いかに実業の世界と結びつけるかというところでしょう。

野地:実际、大学が持っている知的财产を公司に持って行っても、ほとんど売れませんでした。逆に、大学のシーズを売るのではなく、公司のニーズにあったシーズを売り込むという公司目线のニーズであると非常にうまくいきました。

田村:课题解决型の产学连携手法みたいなものですね。それをするときに、金融机関が间に入る役割というのが非常に大事と思います。

野地:徳岛大学は、平成24年度に阿波銀行と地域の産学連携を推進し、地域の発展と産業の振興に寄与することを目的とする協定を締結しています。

田村:金融机関と大学と公司との连携というのは、これからもっと取り组んでいかなければならないと思います。

野地:その方向性は、取り组まなくてはならないですね。

田村:クラウドファンディングでは、徳岛大学に直接関係がなくても、徳岛大学が行っていることに共感を持って寄附しようという人を、どれだけ世界から集めてくるかが非常に重要です。

野地:大学の研究はインターナショナルで、募金のサイトが日本语だったのを英语にして、国际的に発信してどれくらい効果があるか试そうとしています。

田村:クラウドファンディングにおいて、ファンドを集めるため、わかりやすくストーリーを作って発信することに惯れてない研究者もおられるかと察します。それをサポートするような専门の部署はありますか。

野地:リサーチ?アドミニストレーション部门というのを学内に设置して、そこがサポートしています。地域を活性化するために、大学は大事な役目を果たさなくてはなりません。地域の活性化は、地域に产业を兴すことだと考えています。产业が兴れば、人が増え、お金も流通し、どんどん発展するのは间违いありません。公司を立ち上げることと产业を立ち上げることはよく似ていますが、产业を立ち上げるというのは公司を立ち上げるより、もう少し広いかというイメージです。

田村:徳島県で産業を興すという意味で取り組んでいるのは、LEDバレイ構想です。徳岛大学もかなり関わっておられますけど。

野地:もちろん顽张っていますが、県内ではもうひとつブレイクしないというか???。

田村:どうしても尝贰顿で普及する商品は大手公司が行っているので、なかなか爆発的に増えるというところまでいっていないようです。

野地:どうすれば产业が兴るかと、ずっと头の隅に置いて考えているのですが、これからの产业は、滨辞罢も含めて滨颁罢を本格的に产业にする意识で取り组まなくてはならないと思っています。

田村:それは非常に重要なところだと思います。

野地:产业の一部が滨辞罢ですが、滨辞罢そのものを产业にするみたいな、そんな仕方ができないかなと考えています。しかも徳岛は、ネット环境がとても良いのです。今、クラウドファンディングを行っていますが、产业的にはクラウドソーシングだと思っています。それを本格的に产业にするという意识で、いわゆる単なる道具として使うのではなく、そのものを产业にするということを本気でできないかなと考えています。

田村:光ファイバー网の整备率は、徳岛は全国で堂々の一位です。そういう意味では、滨罢を県全体の产业にするという环境としては悪くないです。

野地:本当にそう思います。意図的にここで滨颁罢をすると决めて、全部滨颁罢の町にすることはできないでしょうか。所有でなくシェアで、その概念と结びつけることによって产业が兴らないかなと、そういうところまで考えているのですが、そこから先は具体的になっていません。

田村:徳岛を実験的モデルにして、シェアリングエコノミーの先进県にすれば、非常におもしろいかもしれませんね。徳岛県が全国の中でも时代を先取りしているというムーブメントを起こしていかなけばならない。そういう意味ではシェアリングエコノミーと结びつけた、いろんな现象が起こっている地域だ、というのを目指すというのは非常に賛成です。

野地:実际に投资したことはすぐに影响は出ませんが、何年か経ってみるとそれが非常に良かったと感じるおもしろいやり方が、シェアリングの中にあるのかもしれないなと思います。

产业のネタはあるのか?

田村:大学がいかにして資金を獲得するかというところに話を戻すと、新設した生物资源产业学部には、資金獲得につながる種がたくさん出てくるのではと思います。それこそ朝鮮人参とか、松茸とかの人工栽培みたいなのができてくれば…。

野地:そうですね。今、一番期待しているのは豚です。石井町にある生物资源产业学部の農場に、豚舎を作っています。究極は、移植するためのヒトの臓器をヒトiPSを用いて豚で作ることを目指しています。

taidan_4.jpg

田村:是非実现してほしいです。それ以外には食用コオロギですね。

野地:食用コオロギは产业になる可能性があると思います。

田村:食用コオロギもクラウドファンディングで寄附を集めていたようですが。

野地:コオロギの饲育装置を开発するために寄附を集めました。现在、ベンチャー公司の立ち上げを计画しているようです。

田村:地域に貢献する人材育成という点では、やはり徳島はこれから交流人口を増やさなければならないので、そのためには観光産業みたいなところに従事できるような人材育成も、徳岛大学でさらに力を入れていただければと思います。地元のことを本当によく知っている人材の育成です。地元の人ならではの魅力的な観光商品を自分達で作って、それを発信して商品化していくような、そういう人材が徳島にもどんどん生まれてくれば良いと思います。

野地:徳岛県がメインで売ろうとしているのは何かありますか。

田村:地鶏の阿波尾鶏ですが、最近では阿波牛?阿波ポークといった肉类とやはり水产です。

野地:観光を产业としていくにはどうすれば良いのでしょうか。

田村:観光商品としては、徳岛のいろんな和菓子店がレンコンを使用した「ういろう」とか、徳岛らしい変わり种の「ういろうみたいなもの」を作って、それを产直贩売する动きは结构出てきていますが、滨罢を使っていかに全国に魅力を発信していくかという、そこのところがまだできるように感じています。やはり情报発信の仕方で、これからは特に滨罢を使った情报発信です。滨罢感覚を持ったセンスのある売り出し方をできるような、そういう人材がもっと必要になると思います。

世界のトップ100に入る大学をめざして

taidan_5.jpg

野地:徳岛大学はそこそこの良い大学であると思っていると、絶対トップにはなれないです。

田村:学长は入学式の式辞で、10年后にはトップレベルの大学を目指すと言われました。トップレベルとは具体的にはどういうイメージでしょうか。

野地:徳岛大学改革プランに書いていますが、世界のトップ100です。トップ100だと簡単だと思うかもしれませんが、今世界のトップ100に入ってる大学は日本では2校しかなく、東京大学と京都大学だけです。それだけ難しいのです。文部科学省がトップ100に10大学入れると言っているところです。

田村:具体的な成果としては、トップ100の中に10年以内に徳岛大学を入れたいということですね。そのために特徴のある大学、人類の課題を地域から解決するような研究をし、どんどん発信していくというところですね。

野地:少子化で、これから日本の大学生が増えることはないと思います。そうなると、留学生に入学してもらうことも大事になってきます。留学生は大学ランキングを见ていますので、良い留学生に入学してもらうためにはランクを高くすることが必须です。

田村:レベルがより高い留学生が入ってくる大学にするということですね。

野地:しかも、長期に考えると日本語教育が大事で、留学生の中から日本に残ってくれる人を育成していくことが必要だと思います。残るためには、必ず日本語がきちんとできてなければならないし、日本の文化を知っていないとならないから、徳岛大学でしっかり教育をして、徳島に留学生が残る。それがいろんな地域の問題を解決する一つになると思います。そのためにも大学のランクを上げていかなければなりません。

田村:人口减少に日本全体がどう対応するか、今は高齢者の活用とか女性の活跃とか叫ばれていますが、优秀な外国人にも日本に住んでもらうということも视野に、もっと行动しなければならないということですね。

コミュニティーと连携して、仕事作り、クラウドソーシングも

田村:徳岛大学は県内の全市町村と提携されていますが、具体的にはどんな取組がこれから出てくるのでしょうか。

野地:徳岛大学は、平成26年度に徳島新聞社と地域社会における地域貢献の推進に向けた連携協定を締結しています。「まちしごとファクトリー」それが中心となる取組です。小さな仕事でもしっかり仕事が起こって、そこで人が暮らせるようになると、地域としてはとても良いです。

田村:スモールビジネスを県内に起こしていこうということですね。

野地:クラウドソーシングの町にするとすごく良いと思います。クラウドソーシング、クラウドファンディングという结论に至るわけです。

田村:日本では、クラウドソーシング?クラウドファンディングは、公司とか団体がいろいろしているというのはあるでしょう。しかし、地域全体でそのことを掲げて取り组んでいるところはまだないです。

野地:作りましょうか、徳岛システムを。

田村:それはちょっと、一つ大きな课题ができました。

野地:クラウドファンディングのシステムを10月に立ち上げました。その次はクラウドソーシングです。先程も徳岛大学の話から全国の国立大学の話になりましたが、クラウドソーシングは徳岛大学の話から徳島県の話になってほしい。そのうち世界の話になれればとても面白いと思うのですが。

田村:大学の话からとても大きな话になってしまいました。

野地:大きくないと成功も大きくならないし、大きいほうが梦もあります。大変ですが???。だから大きく构想して小さくスタートする。良いスタートはそうです。

田村:当面は、滨辞罢でいろいろ连携させていただきます。それをきっかけにして広げていって、徳岛がいろいろ时代を先取りする地域になるようなことを、是非一绪にさせていただければと思います。

野地:本日はありがとうございました。

taidan_6.jpg

解説:IoT (Internet of Things)

あらゆる物がインターネットを通じてつながることによって実现する新たなサービス、ビジネスモデル、またはそれを可能とする要素技术の総称。

解説:(シェアリングエコノミー)

スマートフォンや笔颁を使って个人の游休资产の贷し出しを仲介するサービス。贷主は游休资产の利活用により収入を得ることができ、利用者は资产を所有することなく利用することができる。

?

?

カテゴリー

閲覧履歴