大学院ソシオテクノサイエンス研究部 情報ソリューション部門
知识情报処理大讲座
佐藤 克也 [講師] さとう かつや
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细胞の研究に生体力学からアプローチ
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生命工学系には医学系とは异なる视点があるものの、その共通性において、共同で研究すれば新たな可能性が広がっていくのではないでしょうか。今回绍介する佐藤先生もそのようなことを模索しながら、バイオメカニクス(生体力学)という比较的新しい分野から、独自の研究を进めています。本来、医学や生物学が専门としてきた分野に、なぜ工学系、しかも力学という、一见无関係のような研究が参入したのでしょうか。
私たちの身体を構成する細胞。その細胞がどのような働きをしているのか、ということを考えると、例えばタンパク質や分子、遺伝子といった観点からの研究と思われがちです。しかし身体(細胞)には常に何らかの力(圧力や重力、張力など)が加わっているのです。これらの力の作用が細胞、ひいては生体の活動に大きな影響を与えていることは経験的に知られてい ますが、ではどのような影響があるのか、それを解き明かす一つの切り口として力学からの視点で迫ってみようというのが佐藤先生の考えです。
力学は机械工学の基本です。この奥深い学问を、生体の研究に応用するそれがバイオメカニクスです。
「バイオメカニクスの世界に入ったのは大学の卒论がきっかけでした。しかし工学部の机械工学科では细胞や生体に関する知识を讲义で学ぶわけではありません。研究を进める中で必要と感じる知识は勉强してきましたが、それでも十分とは言えないと思います。理想的には医工连携の研究で意见や知识を共有しながら进められるといいのですが」
という先生は、山口大学时代にはその医工连携の组织に所属していました。
「徳岛大学の医?歯?薬系学部は非常に素晴らしいところなので、ぜひ一緒に研究できたらいいですね」
目下の先生の研究の中心は、骨の细胞です。骨には骨を作る细胞と壊していく细胞があります。固くて、一生変わらないような印象のある骨ですが、これらの细胞によって常に作り変えられていて数年间で全て入れ替わっています。骨は运动などにより力が加わると太くなっていきます。逆に宇宙空间のような无重力状态におかれると、もろく弱くなってしまいます。
このような、骨を作ることと壊すことに対して、力の作用が影响していることなどはすでにわかっていることですが、その素过程となる细胞の机能、言い换えれば细胞がどのように力を感じ取って、自らの活动を调节しているのかについては、未だ解明されていない点があります。
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カルシウム応答

ひずみ测定

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骨をつくる细胞(骨芽细胞)は约50?100ミクロン、毛髪の太さの半分ぐらいの大きさです。この细胞を引っぱって力を加えると、细胞の内部がどのように変形して、どのように反応するのか。このような研究のために不可欠なのが机材です。従来は非常に细いガラス製の针のようなもので细胞を突っついたりしていましたが、骨は组织全体が押されたり引っぱられたりしているため、细胞の局所を変形させる実験系では実际の状况とは违っています。细胞に力を加えるための既製品の机械もありますが、大型で高额な上、小さな细胞を详细に観察するような研究には使い胜手が悪いため、先生は山口大学の南和幸教授と共に、わずか2ミリ角の中にマイクロチップと细胞を引っぱるアームを取り付けたマイクロマシンを开発しました。惭贰惭厂(メムス=マイクロ?エレクトロ?メカニカル?システムズ)と呼ばれる技术で、光で固まる树脂を使った、携帯电话やパソコンの集积回路を製作するための技术を応用したものです。
実物を见せていただきました。やっと目に见えるほどのマシンには、细胞を引っぱるアームがついており、これを顕微镜の画面をパソコンで见ながら、针で动かすとアームが駆动されるようになっています。このマシンを0から开発を初めて5年、まだまだ改良を続けているそうです。
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中学の时に、ロケットを作りたくて目指した工学部。大学も3年间は普通に机械工学を学びましたが、4年の时、卒业研究のために选んだ研究室の助教授(现京都大学再生医科学研究所、安达泰治教授)がバイオメカニクスの研究をしていました。当时はガラスニードルで细胞を押したりして、その応答を観察していたそうですが、佐藤先生もこの世界にのめりこんでいきました。
「恩師が良かったんですね。バイオの研究をしていなければ、今頃はどこかの自動車メーカーで開発 をやっていたかもしれません(笑)」
生まれも育ちも徳島なので、徳岛大学へは里帰りのようなもの。最近、お姉さんが実家に残したピアノを趣味で習い始めました。
「小学生レベルですが、いい気晴らしになっています」
このようにして细胞の研究に、医薬品や遗伝子操作によるコントロールに加えて、力学(バイオメカニクス)という新しい分野が进出し、さらなる进展が期待されます。
「骨を作る細胞の力を感じ取るメカニズムの解明は、骨や歯の疾患の治療に役立つことでしょう。骨折なんかが早く治ったりするかもしれません。めざすは再生医療の分野です。iPS細胞から分化誘 導させた骨芽細胞に所望の骨を形成させるための制御因子として力の作用が利用できるかもしません。課題はまだまだ山積ですが、少しでもお役立てるようにがんばります」
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- 1977年 4月 徳島県生まれ
- 1996年 3月 徳島県立城ノ内高等学校 卒業
- 2000年 3月 神戸大学 工学部 機械工学科 卒業
- 同大学院 自然科学研究科 機械工学専攻 修了
- 2005年 3月 同大学院 自然科学研究科
- 博士后期课程修了、博士(工学)取得
- 2005年 4月 山口大学 助手(工学部 機械工学科)
- 2006年 4月 同大学助手(大学院医学系研究科 応用医工学系専攻)
- 2007年 4月 同大学助教(同)
- 2009年 3月 徳岛大学講師(大学院ソシオテクノサイエンス研究部 情報ソリューション部門)
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[取材] 146号(平成24年1月号より)
