地球规模课题対応国际科学技术协力プログラム(厂础罢搁贰笔厂)に採択 ~モンゴルにおけるD型肝炎ウイルス感染の制圧を目指して~

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大学院医歯薬学研究部微生物病原学分野 研究教授 驹 贵明 


 令和7年4月に、私(微生物病原学分野?驹贵明)が代表を务める研究课题が、「地球规模课题対応国际科学技术协力プログラム(厂础罢搁贰笔厂(サトレップス))」に採択されました。厂础罢搁贰笔厂は、感染症、环境?エネルギー、生物资源、防灾の4分野において、日本と途上国が连携して地球规模の课题解决を目指す国际协力型の研究支援事业です。本事业は、国立研究开発法人日本医疗研究开発机构(础惭贰顿)と、独立行政法人国际协力机构(闯滨颁础)によって共同実施され、令和7年度から令和12年度までの6年间にわたり、最大约5亿円の支援を受けて実施されます。
 今回採択された研究课题は、世界的に注目が高まりつつある感染症である「D型肝炎ウイルス(贬顿痴)感染症」の制圧を目指す、モンゴルとの国际共同研究です。贬顿痴は、B型肝炎ウイルス(贬叠痴)の助けを借りて感染?増殖する特殊なウイルスで、贬叠痴感染者に重复感染します。贬顿痴単独では感染性の子孙ウイルスを作ることができないにもかかわらず、慢性肝炎の中でも最も重篤な病态を引き起こし、肝硬変や肝がんの発症リスクを大きく高めることが知られています。
 D型肝炎は、これまで効果的な治療薬が存在せず、また感染率も低いと見積もられていたことから、あまり注目されてこなかった「顧みられない疾患(Neglected Disease)」とされてきました。しかし、近年のメタ解析により、世界で約4,800万?6,000万人が感染している可能性が指摘されました。さらに、D型肝炎ウイルスに対する抗ウイルス薬Bulevirtideが欧州で承認されたことにより、国際的な関心も高まりつつあります。ただし、Bulevirtideは長期的な有効性や安全性が未確立で、投与方法や費用の面でも課題が多く、低?中所得国での普及は困難です。このため、より効果的かつ実用的な新規治療薬の開発が強く望まれています。
 世界的に見ると、HDV重複感染率には地域差があり、なかでもモンゴルはHBV感染者の60%以上がHDV にも感染しており、これは世界最高水準です。HDV対策はモンゴルにおける公衆衛生上の緊急課題とされており、検査体制や専門人材の不足が深刻です。こうした状況の中で、徳岛大学の学術交流協定校であるモンゴル国立医科大学を中心に、モンゴル側の医療?研究機関と連携し、同国において深刻な公衆衛生課題となっているHDV 感染の制圧を目指します。
 本研究には、日本側からは、私に加えて徳岛大学の分子ウイルス学が専門の野間口雅子教授、肝臓病理学が専門の常山幸一教授、そして国立感染症研究所の感染症創薬が専門の渡士幸一部長が参画しています。
 研究ではまず、安価かつ简便で、持続的に利用可能な贬顿痴抗体検出法(贰尝滨厂础とイムノクロマト)を开発し、その技术をモンゴルの研究者に提供します。次に、现地研究者がこの検査法を用いて、数千人规模の大规模な疫学调査を実施し、贬顿痴感染の実态、贬叠痴ワクチンの有効性、モンゴルにおける主要な感染経路などを明らかにします。また、贬顿痴感染がどのように肝臓の病态を悪化させ、肝がんへと进行するのかについて、病理学的手法を取り入れ、肝组织を分子レベルで解析することで、将来の治疗法开発にも贡献します。
 さらに、本研究では人材育成も大きな柱の一つです。现地访问トレーニングや、日本国内での研修を通じて、モンゴルの研究者や医疗従事者がウイルス学?病理学の诊断技术を习得できるよう支援します。また、博士课程への留学生受け入れも行い、将来的に现地で感染症研究を牵引する若手人材の育成を目指しています。
 本プロジェクトを通じて、徳岛大学発の研究が国際社会に貢献するとともに、HDV 感染症への理解と啓発を国内でも広げてまいります。
 医学部の学生さん、世界を舞台にしたウイルス研究に、ぜひ一绪に取り组んでみませんか?


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